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金融・資産運用.1 保証人制度

今回は、「他人の借金の保証人」 をするという行為を、ファイナンシャルプランナー的に紐解いてみたいと思います。

皆さんは 「ハイリスク・ハイリターン、ローリスク・ローリターン」 という言葉をお聞きになったことがありますか? これは金融・資産運用関係では常識と言われる大原則で、言い換えれば 「大きく儲けたかったら大きな損が出ることも覚悟しましょう、大きな損が嫌だったらそこそこの儲けで我慢しましょう」 というような意味になります。

さて、前述の借金の保証人ですが、これも金融という一つの括りの中に組み込まれた制度なので、この大法則に当てはめて考えてみましょう。

保証人には、もし保証をしてあげた人がその借金を返せなくなった場合、肩代わりをする義務が発生します。普通に考えて、お金が潤沢にある人は元々借金などしない訳ですから、借金したい人の保証をすることは、当然大変なリスクと言わざるを得ません。つまりハイリスクなのです。

ということは、この保証をする行為に対しては見返りとして大きなリターンがなければ、金融の大原則からしておかしいことになります。では、保証人のハイリターンとは一体何なのでしょうか?

保証人になる人は、通常は借りる人に見返りを要求することもないでしょうし、金融機関側から保証した分の報酬 (保証料) をもらえることもありません。唯一のリターンは、円滑な人間関係が維持出来ることだけなんです。

断ることで、あの人との仲が悪くなりそうだ・・・だから、保証しよう・・・
ハイリスク・ローリターン (ノーリターンかも) 何か変だと思うんです。

やや一方的な論調になってしまいましたね。ただ、冷静に考えれば、借金という枠組み全体の中では、この保証人制度のリスクリターンの関係は成り立っているのでしょう。

つまり、保証人を付けることで、借りる側としては信用がアップし借り入れ金利が下がる。貸す側も取り立てる方法が増えてリスクを減らすことが出来る。一方、保証人はハイリスクのまま何ももらえない。貸す側借りる側のハイリターン、保証人のハイリスクという構図です。

以上述べましたように、FPから考えて、保証人制度には根本的な欠陥があるように思います。もちろん、会社の社長が、自分の会社の借金に対して連帯保証するというような場合は、リスクとリターンが明確になっているので当然有って良いと思いますが、他人の保証をする場合は、リターンが何なのか、場合によっては見合うだけのリターンを求めなければ、なってはいけないと思います。

さらに言及しますと、人口構成などの理由から、経済の潜在成長率が低い今の日本において、中小企業の資金調達がこの保証人制度に軸足を置いている限り、勢いのある起業が起こりにくいのも当然のような気がしてなりません。夢ある真面目なベンチャーに大きな冒険をさせるようなリスクテイカーの出現を望みます。

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